いきなり「今日、何してた?」と妻に聞いてはいけない?夫婦のコミュニケーションが盛り上がる会話の始め方

いきなり「今日、何してた?」と妻に聞いてはいけない?夫婦のコミュニケーションが盛り上がる会話の始め方

夫婦円満

目次[非表示]

  1. 質問攻めが会話の意欲を低下させる理由
  2. 言葉のキャッチボールをしたくなる会話のコツ
    1. ①相手が話したがっていそうなことを察し、的確に質問する
    2. ②自己開示をする
    3. ③フレーズに“共感”の言葉を盛り込む
    4. ④自分の失敗談をさらけ出す
コロナ渦によって私たちのライフスタイルは大きく変わりました。外出自粛をきっかけに始まったテレワークを今なお継続している方もいれば、以前のように会社へ出社するようになったという方もいることでしょう。

通勤スタイルで1日を過ごすとなると、パートナーとコミュニケーションを取れるのは、1日のスタートを一緒に切る朝食時と、夕方~夜の帰宅後。テレワークの場合も、仕事に励んでいる日中は家族とじっくり会話している余裕はあまりないでしょう。そうなると、それぞれが1日の活動を終えた帰宅後(終業後)は、それまで顔を合せていない間に起きた出来事について「話したい」「聞きたい」という思いがお互いにあるはず。

それなのに、いざ会話を切り出してもパートナーとのトークがあまり弾まず、尻切れトンボになってしまうということはありませんか? その原因として、疲れていてあまり話をする気分じゃないことや、特に話題がないなどさまざまな理由が考えられます。でも、もしかしたら、あなたの会話の切り出し方(話題の振り方)がパートナーの会話の意欲をそいでいるせいかもしれません

そこで今回は、パートナーとのコミュニケーションが弾むような会話の始め方について考えてみましょう。

質問攻めが会話の意欲を低下させる理由

会社や外出先から帰宅した後、パートナーに「今日、何してた?」「今日、何があった?」という質問から会話を始めていることはありませんか?

一般的に女性は会話において、感情に寄り添う“共感”を求めるとされています。それなのに、報告を求める質問(「今日、何してた?」)や問題解決(「こうした方がいいよ」)といった“ビジネス型トーク”で会話を進めても、コミュニケーションが盛り上がらないのは致し方ないかもしれません。

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もちろん、会話の中で質問したり、会話そのものが質問で始まるのは基本的には普通のこと。ただし夫婦間の会話の第一声が質問となると、例えばパートナーが1日じゅう家事や育児に追われていた場合、こうした質問は「家事や育児以外、特に話すほどのことはしていないし…」「かといって、別に暇じゃなかったんだけど…」と不要な困惑やプレッシャーを招くおそれがあります。

また、パートナーからいろんな話や本音を引き出そうとして「今日、何してた?」「それで?」と次々に質問をたたみかけると、面接官に根掘り葉掘り聞かれているようであまりいい気分がしない…と会話の意欲をそぎ、逆効果になりかねません。しかも、そうした質問や話題が「YESかNOで答えられるもの」であれば、なおさら会話を広げていくことは難しくなるでしょう。

言葉のキャッチボールをしたくなる会話のコツ

自分にとっては「今日はいい天気だね」といった軽い気持ちで会話の取っかかりを求めたものだとしても、パートナーへの質問攻めはコミュニケーションの円滑化どころか逆効果になりかねない…。では、どんな話しかけ方なら会話が弾みやすいのか?

①相手が話したがっていそうなことを察し、的確に質問する

パートナーのことをじっくり観察していると、いつもよりウキウキしていたり、逆に浮かない顔だったり、何か特別なことがあったのが伺える時がありますよね。きっとパートナーも自分の体験や気持ちを話したい(聞いてほしい)と思っていることでしょう。

そんな時こそ「楽しそうだけど、今日何かいいことあったの?」「浮かない顔してるけど、何か悩み事でもあるの?」とピンポイントで質問してはいかがでしょうか。自分が聞いてほしいことを伝えるきっかけを与えられたら、きっと前のめりに話し始めるはず。また、「〇〇そうだけど」という一言を加えることで、「ちゃんと私のことを気にかけてくれている(察してくれている)」という満足感も与えることができますよ。

②自己開示をする

初対面のパパ同士の会話でも、「名前は〇〇。職業は〇〇です。〇〇在住で子どもが〇人います」と自己紹介すれば相手もだいたい同じ内容で答えてくれるし、「最近釣りにハマってるんですよ。〇〇さんは何か趣味ありますか?」と自分のことをネタに話題を振れば相手もその話に乗ってくれますよね。これは、相手から聞きたい事実や感情を、まず自分から先に話すことで引き出す「自己開示」といわれるテクニックです。

自己開示、つまり自分をオープンにさらけ出すことは、相手に「これだけ自分のことを話してくれる人なら、私も自分のことを話してもいい」と思える安心感を与えることにつながります。もしパートナーに今日あった出来事を聞きたい時は、まず自分が「今日こんなことがあったんだよ」と自己開示してから「君はどうだった?」と会話を進めてみてはいかがでしょうか。

③フレーズに“共感”の言葉を盛り込む

例えば、パートナーが家族のために役所へ手続きに行ったとします。そんな時は「今日、手続きどうだった? 混んでて大変だったんじゃない?」というふうに、質問だけでなく相手の感情に寄り添う“共感”の言葉もプラスしてみてはいかがでしょうか

「共感してほしい」という欲求を抱える人にとって、こうした慰めやねぎらいの言葉は、自分のグチや弱みをさらけ出しやすい効果的な声がけ。また、「私のことを思いやってくれてる」という安心感をパートナーに与えることができ、前のめりな気分で会話へと誘ってくれることでしょう。

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④自分の失敗談をさらけ出す

自分の失敗談=みっともない姿をさらけだすことも、先ほど挙げた自己開示と同じく「弱い姿をさらけ出してくれるのは、自分を信頼してくれている証」という安心感を相手に与えることができます。

面白おかしく話す失敗談は、「何やってんの!」とツッコミを入れたり「それは大変だったね」と感情に寄り添いやすく、相手にとって会話を続けやすいネタ。それに、失敗談は良い意味で話題のハードルを下げてくれるので、「私もこんなことがあったよ」と会話の呼び水となる効果も期待できるでしょう。
会話とは言葉や感情のキャッチボール。あまり話しかけず言葉というボールを投げないのも、質問攻めで一方的に速球を投げ続けるのも、夫婦にとって理想的なコミュニケーションとは言いがたいでしょう。パートナーが気持ちよく受け答えでき、自分の体験や気持ちをさらけ出したくなるような声がけを意識してみてください。

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