『タリーと私の秘密の時間』 | アメリカ版ワンオペ妻が頼った“救いの手”

『タリーと私の秘密の時間』 | アメリカ版ワンオペ妻が頼った“救いの手”

夫婦円満

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  1. ワンオペ育児は日本だけの問題じゃない!
  2. “家事育児の救世主”ベビーシッターがくれたゆとりと希望
  3. 「頼れない」という気持ちや環境を変えよう
  4. 『タリーと私の秘密の時間』映画情報
※2018年8月公開の記事を再編集・再掲載しています。

ワンオペ育児は日本だけの問題じゃない!

家庭の家事・育児の負担が夫婦いずれか一人に偏ってしまう“ワンオペ育児”が何かと議論になっている昨今ですが、この問題は日本特有のものではないことが分かる映画を今回はご紹介します。

パートナーの協力や配慮が乏しいので、自分だけでやるしかない。
他人に頼るのが苦手で、つい一人で抱え込んでしまう。
そんなワンオペに陥りやすい特性をすべて備えた女性を描いた、『タリーと私の秘密の時間』です。

“家事育児の救世主”ベビーシッターがくれたゆとりと希望

仕事は出張続きで、たまに帰っていてもゲームに夢中…という夫の協力を得られない中、これまで何とか子ども2人の育児と家庭の家事をこなしてきた主婦マーロ。

その頑張りも3人目が生まれたことでついに限界に。赤ちゃんの夜泣きでみるみる衰弱し、肉体的にも精神的にもいつパンクしたっておかしくない状態まで追い詰められます。

そんな笑顔と元気を失ったマーロを心配する兄の手回しで、タリーという名の若いベビーシッターが夜間限定で訪れることに。

「私を頼って」と優しい笑顔で言う彼女の仕事ぶりは、荒れ果てたキッチンの片づけから赤ちゃんの夜泣き対応に至るまでパーフェクト。自分の時間を持つゆとりを得られたマーロは、悩みを相談できるほどタリーに心を開いていきますが、タリーは何かと謎多き女性だったのです。

この物語の下敷きになっているのは、『JUNO/ジュノ』でアカデミー賞を受賞して今回も脚本を務めたディアブロ・コディの実体験

3人目の子どもを産んだ彼女は、2人の幼い子どもと赤ちゃんすべてにエネルギーを注ぐのは無理と自覚し、夜10時から翌朝までの夜間ベビーシッターを雇ったそうです。
彼女が「救世主のように思えた」と振り返る当時の心境が、ワンオペ育児に陥ったマーロの一挙手一投足に込められています。

見た目なんて気にしていられないほど家仕事で忙しいマーロを演じるため、シャーリーズ・セロンがなんと18kgも体重を増やして体現した“くたびれ”っぷりがとにかく説得力満点! ワンオペ育児の大変さや、夫に頼れない苦しみが見ているだけでひしひしと伝わってきます。

そんな彼女を見ていて心に沸き上がるのが、妻のSOSに気づかない夫への疑問。普段から家事シェアの実践に自信がある人もない人も、このダメ夫を反面教師にして、自分の妻へのケアを意識しようと思えるはずです。

「頼れない」という気持ちや環境を変えよう

そしてもう一つ痛感させられるのが、「困った時は他人に救いを求めればいい」という、シンプルだけど案外難しいスタンスです。

最初はマーロも赤の他人に子どもを預けたり家事を任せることに抵抗を抱いていたのですが、タリーから救いの手を差し伸べられて「こんなに助かるのか!」「他人に頼ってもいいんだな」と初めて気づかされます。

ワンオペ育児に陥って家族の協力を得られないとお悩みの方にとって、マーロの体験は自分を重ねられると同時に、頼れる存在(今回で言うと外部サービス)のありがたさや効果をリアルに実感しやすいのではないでしょうか。

こうして不思議な友情を育んでいく2人の関係は、タリーの“秘密”に迫ることで急展開を迎えます。その意外な事実が訴えかけるメッセージもまた、男女問わず「自分の人生はこんなはずじゃなかったのに…」と嘆く全大人の心にグッと響く内容ですが、詳しくは見てのお楽しみです。

家事や育児が苦痛になる前に、家族でも他人でもいいから誰かに相談して助けを求めよう。パートナーがワンオペで追い詰められる前に歩み寄り、家の負担を分け合おう。そんな気づきを与えてくれる良作を、ぜひ夫婦で一緒にご覧ください。

『タリーと私の秘密の時間』映画情報

『タリーと私の秘密の時間』(2018年) /アメリカ / 上映時間:95分
監督:ジェイソン・ライトマン(「JUNO ジュノ」(07)「マイレージ、マイライフ」(09)など)
出演:シャーリーズ・セロン(「ヤング≒アダルト」(11)、「スノーホワイト」シリーズ(12・16)など)

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