
生活満足度のアップには「チーム夫婦」が有効!夫婦が足並みを揃えてチームとして連携するには?
家事分担
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結婚することで「男性は夫として/女性は妻として」、そして子どもを妊娠・出産することで「夫はパパとして/妻はママとして」同じスタートラインに立つことになります。しかし、そこで夫婦の足並みがちゃんと揃っていないと、家事育児の負担に偏りが生じたり、家庭方針を巡って衝突することも…。
では、夫婦はどんなポイントで家事育児のズレや衝突が生まれやすいのか? またそもそも、夫婦の足並みが揃うことにどんなメリットがあるのか? 今回は、マドレボニータとマクロミルが協働で行った「妊娠期・育児期のパートナーシップ実態把握調査」(※1)の結果に注目しながら、「夫婦がチームとして機能する意味」について考えてみましょう。
では、夫婦はどんなポイントで家事育児のズレや衝突が生まれやすいのか? またそもそも、夫婦の足並みが揃うことにどんなメリットがあるのか? 今回は、マドレボニータとマクロミルが協働で行った「妊娠期・育児期のパートナーシップ実態把握調査」(※1)の結果に注目しながら、「夫婦がチームとして機能する意味」について考えてみましょう。
理想vs現実──家事育児に対する夫婦の意識差
最初に紹介するのは、家事育児にまつわる7項目における男女の意識差。「赤ちゃんの食事は手作りが望ましいか、レトルト離乳食など便利な商品を活用しても良いか」「育児の手間はなるべく省きたいか、手間は惜しまないか」など、自身の価値観を2択で選ぶという内容です。なおこの調査では、男女それぞれ妊娠期・育児期に調査対象を細分化し、子どもが生まれる前と後の意識の変化も明らかにしています。
詳しい結果はこちらの分布表を見ていただきたいのですが、男女の意識が左右対称に分布されていますね。
例えば、夫が「子どもが小さいうちは常に親がそばについて見守るべき」寄りなのに対し、妻は「子どもを預けてリフレッシュる時間も必要」寄り。全般的な傾向として、夫は「家事育児は自分たちの手で、じっくり行いたい」という理想志向、妻は「サポートしてくれる人やサービスがあれば、しっかり活用して頼りたい」という現実志向が強いようです。
毎日こなす家事育児が多ければ多いほど「負担が軽くなる方法があるのなら活用したい」と思うのは自然なこと。つまり、今回の調査のような男女の意識差が生じる要因は、妻が夫よりも日々の家事育児を多く担い、その大変さをより切実に実感している表れではないでしょうか?
実際、2019年9月に発表された全国家庭動向調査(※2)でも、共働き世帯の妻の60.4%、専業主婦世帯などの妻の85.6%が「8割以上の家事負担」を強いられていることが判明しています。つまり、意識においても行動においても、現代の夫婦の足並みが十分に揃っているかというと疑問が残ります。
例えば、夫が「子どもが小さいうちは常に親がそばについて見守るべき」寄りなのに対し、妻は「子どもを預けてリフレッシュる時間も必要」寄り。全般的な傾向として、夫は「家事育児は自分たちの手で、じっくり行いたい」という理想志向、妻は「サポートしてくれる人やサービスがあれば、しっかり活用して頼りたい」という現実志向が強いようです。
毎日こなす家事育児が多ければ多いほど「負担が軽くなる方法があるのなら活用したい」と思うのは自然なこと。つまり、今回の調査のような男女の意識差が生じる要因は、妻が夫よりも日々の家事育児を多く担い、その大変さをより切実に実感している表れではないでしょうか?
実際、2019年9月に発表された全国家庭動向調査(※2)でも、共働き世帯の妻の60.4%、専業主婦世帯などの妻の85.6%が「8割以上の家事負担」を強いられていることが判明しています。つまり、意識においても行動においても、現代の夫婦の足並みが十分に揃っているかというと疑問が残ります。
家事育児を分担できている夫婦ほど生活満足度は高い
そこでもう1つ注目したいのは、同じ調査で質問・分析された「夫婦の生活満足度」。「家事・育児は夫婦でできているか?」の自己評価と「家事・育児を夫婦二人でできている/いない」の評価を調べ、「生活満足度の高さ」との関係を分析したところ、「家事・育児は夫婦二人でできている(よくできている+まあできている)」のスコアが高いほど生活満足度も高いことが分かりました。
この調査では家庭ごとの家事負担の分担割合まで調べていないため、「どれぐらいの分担割合で満足と感じやすいのか」までは分かりません。それでも、夫婦それぞれ納得いく形で連携しながら家事育児を2人で行う“チーム夫婦”が、実務的にも精神的にも家庭生活をより満ち足りたものにしてくれることがよく分かりました。
チーム夫婦の目的とメリットとは?
ところで、夫婦でチームとして家事育児に取り組むと、具体的にどんなメリットがあるのか?
ピジョン 育児イマLABOがチーム育児を実践している夫婦とそうでない夫婦に行った調査(※3)によると、チーム夫婦の方が「育児に追われずやりたいことができている」割合が高く、また「平日に親子で過ごす時間」もより長く取れているそうです。
つまり、お互いのやりたいことやキャリアを共有・尊重しあい、それらが実現できるよう家事育児を公平に分担する──それがチーム夫婦ということです。
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つまり、お互いのやりたいことやキャリアを共有・尊重しあい、それらが実現できるよう家事育児を公平に分担する──それがチーム夫婦ということです。
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夫婦がチームとして連携するには“会議”が不可欠
では、夫婦がチームとして連携を取れるようにするにはどうすればいいのか? それはひとえに“コミュニケーション”に尽きます。
少子化ジャーナリスト・作家の白河桃子先生は、大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』にならって、家庭を共同経営する夫婦による“共同経営者会議”を提唱しています。簡単に言うと夫婦会議のことですが、日々の家事育児の課題を共有したり解決策を講じる場を定期的に設け、自分たちのライフスタイルに応じたチーム夫婦の体制を作り上げてみてください。
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夫婦の足並みを揃える“共通のビジョン”を築くには?
日常的な夫婦会議においてはこまごまとした直近の課題とその対応策が取り上げられやすいですが、この時できれば「夫婦共通のビジョン」も話し合っておくと、チーム夫婦としての足並みが揃いやすくなります。
家事シェア研究家の三木智有さんによると、チーム夫婦に必要な「共通のビジョン」とは、日常生活での判断基準になる共通の優先順位のこと。例えば「親が健康に子育てできること」を最重要ビジョンに定めて夫婦で共有すれば、そのために何をすればいいか迷うことなく、また夫婦間での意思決定のすれ違いも防ぐことができるでしょう。
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チーム夫婦に必要なのは当事者意識とフェア意識
夫婦の足並みを揃える方法は分かったけど、ではどのような体制で家事育児を行うことがチーム夫婦にとって理想なのか?
東京ガスが世代別の夫婦に行った調査(※4)によると、自分らしさを重視する“ゆとり教育”を受けた平成生まれの夫婦は「夫と妻は対等な関係」と互いを尊重し合う価値観が一般的で、また家庭内の役割を性別で分担せず「時間のある方が、得意な方が行う」とフェアに共有する意識が強いそうです。
家事負担の項目数や時間を夫婦でフィフティフィフティにすることだけが必ずしも “公平”ではありません。まずは、家庭生活におけるすべてのことに対して2人が“自分ごと”として当事者意識(オーナーシップ)を持つことから始めてみましょう。そうすればおのずと、同じ足並みで家事育児にフェアに取り組む“チーム夫婦”へと近づけるはずです。
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