
旬な【みかん】をもっと美味しく!八百屋が教えるみかんの豆知識(選び方・保存方法・レシピ)
こんにちは! 旬八青果店バイヤーの松根です。
朝晩ぐっと冷えてきて、冬の気配を感じますね。
これからクリスマスやお正月など冬のイベントが目白押しですが、この時期八百屋で人気の果物は「みかん」!
実はみかんの「おいしい」と思う感覚は人によって違うんです。甘いのが好き、すっぱいのが好き、その間ぐらいのバランスが好き…などなど。
人によって好きなみかんの味のイメージが異なるので、旬八青果店ではスタッフが試食してどんな味かをしっかり説明するようにしています。
「旬」を追いかける品種リレー
みかんは9月頃から下記の表のように品種リレーをしていきます。
極早生(ごくわせ):皮に青い部分が少し残り、酸味が強いのですっぱいのが好きな方はこちらがおすすめ。
早生(わせ):甘味と酸味のバランスの良いみかん。出荷量が多いため、みかんといって思い浮かべる味は早生品種であることが多いです。
中生(なかて):酸味より甘みがやや強めな品種。
晩生(ばんせい):酸味がほとんどないのが特徴。早生が好きな方には少し味が薄く感じることも。
あなたが「みかん」といって思い浮かぶ味は上記品種にありましたか?
品種によって出回る時期が異なるので9月に甘いみかんが食べたい!と思ったり、1月になってすっぱいみかんが食べたい!と思っても、スタートから終わりまで同じものが出回るわけではないので手に入りにくいことも。
こういった品種リレーを意識していただくとその時期のみかんの味をより楽しめるのではないでしょうか。
ちなみに、「ハウスみかん」という名称もよく目にされるかと思います。
ハウスみかんはビニールハウスで栽培されるみかんで、ハウス内を暖房であたためて栽培するため、国産の果物が少なくなる4月からしっかり出回ります! 甘味が濃厚なのが特徴です。
昔は大きいサイズのみかんが好まれていましたが、最近では小玉のみかんも出回るようになってきました。
小さいみかんの方が酸の抜けるスピードが遅く、おいしく食べられる期間が長いので、個人的には小さいサイズのみかんが好きです。
品種によって⾷べるタイミングを見極め
おいしいみかんの見分け方ですが、⼿が触れたときに果⽪と果⾁の間に隙間があるものは避けるとよいでしょう。
酸味があるものが好きな方は、皮にハリがあって、鮮度があるうちに食べると◎。
酸味は置いておくと糖に変わり、甘味が増していくと言われています。食べるときに⼿でもむと果⾁にストレスがかかり、酸が減少し、⽢みを感じやすくなるといわれています。
また、白い筋は食物繊維が豊富で、血糖値の上昇を抑える働きがあるそうですよ。
みかんは⾵通しの良いところで保管。好みのタイミングで⾷べきる
みかんは⾵通しの良い冷暗所が⼀番⻑持ちします。
傷みが移りやすいので一度中身をチェックして、傷んでいたり、かびているものがあれば取り除き、周囲のみかんも拭いておきましょう。
段ボールに⼊っている場合はふたを開けて保存し、長期保存の場合は新聞紙をかぶせて、重ならないようにします。ときどき上と下を⼊れ替えて、傷んでいるものがないかをチェックしましょう。
みかんはやっぱりそのまま食べるのが一番ですが、冷凍みかんにしたり、レンジやすこしストーブであたためてもおいしく食べられます。
他にもオススメしたい活用法が、みかんをウィスキーに漬けて炭酸で割った「旬八キッチン&テーブル」特製のみかんハイボール。
みかんをトッピングすると、ほろ苦いハイボールに甘味が足されて飲みやすく感じます。
冬といえばこたつでみかん!
今年の冬は、品種リレーや時期による味の違いに着目しながら楽しんでみてくださいね。
「八百屋の「旬八青果店」が伝授!美味しい野菜の見分け方」その他の記事はこちら>
■今回の執筆者
松根 拓乃(株式会社アグリゲート 仕入・卸事業部 バイヤー)
鯉淵学園農業栄養専門学校卒。鯉淵学園では、農作物の知識、栽培方法等、農業、農産物について学ぶ。現在は株式会社アグリゲート 仕入・卸事業部で青果知識・商品知識に長けた生産者と消費者を繋ぐバイヤーとして日々仕入れを行う。以前は、販売事業部にてデリカ・飲食グループのメニュー開発も担当。