
【夫婦円満に効くフェムテック】大切な女性の健康を、最新テクノロジーを活用してパパも理解・ケアしよう
夫婦円満
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近年はテクノロジーの目ざましい発達によって、さまざまな分野の課題解決が可能となりました。家menでもパパたちの家庭生活に関係が深いテクノロジーの一つとして、ICT・IoTを活用して子育てをサポートする「BabyTech(ベビーテック)」とそのサービスを何度か取り上げてきました。
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もちろん、家族との暮らしにおける課題は子育てだけではありません。例えば、パートナーの心身のケアは、家族の健康維持だけでなく夫婦関係を良好に保つためにも重要ですよね。そうした課題解決に役立つものとしてパパに知ってほしいのが、表面化しにくい女性が抱える健康問題をテクノロジーでサポートする製品やサービスを指す「FemTech(フェムテック)」です。
では、フェムテックによってどんなことが可能になるのか? 男性であるパパにもフェムテックは関係あるのか? 更年期・プレ更年期を対象とした女性のココロとカラダの見守りサービス「よりそる」を起業した株式会社uni'queの高本玲代さんにインタビューし、「よりそる」の開発秘話やサービス内容を伺いながら、夫婦円満につながるパパとフェムテックとの関わり方について語っていただきます。
では、フェムテックによってどんなことが可能になるのか? 男性であるパパにもフェムテックは関係あるのか? 更年期・プレ更年期を対象とした女性のココロとカラダの見守りサービス「よりそる」を起業した株式会社uni'queの高本玲代さんにインタビューし、「よりそる」の開発秘話やサービス内容を伺いながら、夫婦円満につながるパパとフェムテックとの関わり方について語っていただきます。
「フェムテック」とは?夫婦関係にも影響を及ぼす女性特有の健康問題をテクノロジーで解決
──フェムテックという言葉を初めて聞くパパ読者のために、改めてフェムテックとは何か教えていただけますか。
「フェムテックとはFemale(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語で、日本の『ルナルナ』のような女性の生理日管理アプリが海外で作られたのが始まりとされています。女性の抱える健康の変化が主な対象で、最近では妊活にまつわる情報提供やカウンセリングサービス、またネットでピル処方が可能なオンライン診察サービスが注目を集めています。日本ではまだフェムテックを扱う企業が少ないため、生理用吸水ショーツのようなフェムケア*分野も広義のフェムテックとして扱われています」
*フェムケア…女性の体や健康のケアをする製品(商品)・サービス。テクノロジーではなく、主にグッズや健康食品など
──フェムテックはサービスも市場もまだ新しいもののようですが、なぜもっと早く生まれなかったのでしょう?
「テクノロジー業界は男性が多数を占める社会で、開発側が女性特有の健康問題に気づかなかったというのが大きな理由です。さらに投資側も男性が中心なので理解を得づらく、海外でいち早くフェムテックを立ち上げた企業に対しても『女性の生理を管理して何になるの?』と関心を示さなかったそうです。それでも社会で活躍する女性が増えていく中、ジェンダーギャップの少ない海外でフェムテックが推進されたのです。一方、日本では女性特有の問題を念頭に置かず制定された法律が少なくないため、フェムテックの発展が遅れているのが現状。フェムテック企業はそうした法律改正を働きかける活動にも力を入れています」
「フェムテックとはFemale(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語で、日本の『ルナルナ』のような女性の生理日管理アプリが海外で作られたのが始まりとされています。女性の抱える健康の変化が主な対象で、最近では妊活にまつわる情報提供やカウンセリングサービス、またネットでピル処方が可能なオンライン診察サービスが注目を集めています。日本ではまだフェムテックを扱う企業が少ないため、生理用吸水ショーツのようなフェムケア*分野も広義のフェムテックとして扱われています」
*フェムケア…女性の体や健康のケアをする製品(商品)・サービス。テクノロジーではなく、主にグッズや健康食品など
──フェムテックはサービスも市場もまだ新しいもののようですが、なぜもっと早く生まれなかったのでしょう?
「テクノロジー業界は男性が多数を占める社会で、開発側が女性特有の健康問題に気づかなかったというのが大きな理由です。さらに投資側も男性が中心なので理解を得づらく、海外でいち早くフェムテックを立ち上げた企業に対しても『女性の生理を管理して何になるの?』と関心を示さなかったそうです。それでも社会で活躍する女性が増えていく中、ジェンダーギャップの少ない海外でフェムテックが推進されたのです。一方、日本では女性特有の問題を念頭に置かず制定された法律が少なくないため、フェムテックの発展が遅れているのが現状。フェムテック企業はそうした法律改正を働きかける活動にも力を入れています」
──女性特有の健康問題によって夫婦間にどのような影響がもたらされるのですか?
「例えば女性が更年期に差し掛かると、夫婦の3割で喧嘩が増えるというデータがあります(※)。他にも女性特有の精神的・身体的な不調としてPMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)がありますが、これらの不調が起きるとまるで人が変わったように気分の変動が激しくなり、一緒に暮らす家族に対してどうしても影響が及んでしまいます。そうした健康問題についてパートナーが気遣わないと、夫婦仲がギクシャクするおそれがあります。実は私自身も更年期になった時にパートナーとの関係が悪くなり、その解決のために実践し効果のあった方法をプログラム化したものが『よりそる』なのです」
※日本ヘルスケアアドバイザーズ「“更年期の実態”調査発表」
「例えば女性が更年期に差し掛かると、夫婦の3割で喧嘩が増えるというデータがあります(※)。他にも女性特有の精神的・身体的な不調としてPMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)がありますが、これらの不調が起きるとまるで人が変わったように気分の変動が激しくなり、一緒に暮らす家族に対してどうしても影響が及んでしまいます。そうした健康問題についてパートナーが気遣わないと、夫婦仲がギクシャクするおそれがあります。実は私自身も更年期になった時にパートナーとの関係が悪くなり、その解決のために実践し効果のあった方法をプログラム化したものが『よりそる』なのです」
※日本ヘルスケアアドバイザーズ「“更年期の実態”調査発表」
「よりそる」が目指すのは更年期の辛さの“共有”と“理解”
──なぜ、ご自身の更年期にまつわる問題解決を「よりそる」の開発に活かそうと思い立ったのですか?
「私の体験を周りの友人に話したところ、女性が『なぜこんなに体調が悪いのに夫は理解してくれないんだろう』と苦しむ一方、女性特有の健康問題についてよく知らない男性が『どうして妻は調子が悪いんだろう』と悩むすれ違いを、いろんな方が経験していることが分かりました。そもそも女性自身も更年期についてよく理解していないところがあり、本人が理解できないものをパートナーが理解できるわけありませんよね。妻の体の変化について夫も共有し、その辛さを互いに理解し助け合えるようにすることが大切だと改めて気づき、そうした夫婦のコミュニケーションをサポートするアプリとして『よりそる』を立ち上げたのです」
「私の体験を周りの友人に話したところ、女性が『なぜこんなに体調が悪いのに夫は理解してくれないんだろう』と苦しむ一方、女性特有の健康問題についてよく知らない男性が『どうして妻は調子が悪いんだろう』と悩むすれ違いを、いろんな方が経験していることが分かりました。そもそも女性自身も更年期についてよく理解していないところがあり、本人が理解できないものをパートナーが理解できるわけありませんよね。妻の体の変化について夫も共有し、その辛さを互いに理解し助け合えるようにすることが大切だと改めて気づき、そうした夫婦のコミュニケーションをサポートするアプリとして『よりそる』を立ち上げたのです」
──専業主婦はもちろんですが、働いている女性にとって更年期の大変さはより重くのしかかるのではないでしょうか。
「そうですね。個人差もありますが更年期は45~55歳の10年間(閉経を挟む前後5年で、50歳が閉経の平均と言われます)に起きる症状で、その年代は子育てもあるし仕事も責任のあるポストを任され、さらに親の介護も始まる頃。ライフステージのさまざまなことが重なる時期ですが、夫婦がチームとして乗り切ることで負担の度合いは大きく変わります」
──ご自身の体験も踏まえて「よりそる」の開発でこだわったポイントはありますか?
「特に意識したのは男女のコミュニケーションギャップです。例えば当社インタビューで、男性に『妻の話を聞いてますか?』と尋ねると9割ぐらい『聞いてます』と答えた一方、女性に『夫は話を聞いてくれますか』と尋ねるとこちらも9割ぐらい『聞いてくれない』と答えたそうです。これはどちらかが嘘をついているわけでなく、『話を聞く』ということの定義が違うから。男性は文字通り相手の話を聞いていれば十分と思っていても、女性にとっては精神的に寄り添ってもらう「共感」も含めて『話を聞く』ということなんです。そうしたコミュニケーションギャップを交通整理し、パートナーの気持ちに寄り添うことが可能になるようなアプリを目指しました」
──コミュニケーションのすれ違いや意思疎通の不足は、夫婦関係に大きな影響を及ぼしますよね。
「夫が体調不良も含めて妻のことを気にかけていても、妻にその気持ちが伝わらず『私はあまり大切にされていない気がする』と思ってしまうケースもあります。特に、妻が更年期に差し掛かる年代の夫婦は結婚生活も長いため『言わなくても気持ちは分かる』と考えがちですが、やっぱり気持ちというのは表現しなければ伝わらないもの。とはいえ、いきなりお互いに向き合って話すとなると気恥ずかしいので、『よりそる』では夫婦で話し合うお題をLINE上に出しています。例えば『体調不良になったら、どんなことをしてもらえると嬉しいですか』というお題を通じてお互いの気持ちを伝え合い、そこから夫婦間に必要な決め事をルール化してもらえるよう意識しています。
他にも、女性に対して『こういう伝え方をすれば自分の不調がパートナーにも理解されやすい』といったアドバイスを行ったり、男女双方が更年期について学べるようこの時期特有の健康情報を提供しています。日本女性医学学会の医学書などをソースとした正しい情報を通じて男性に気づきを与え、そこから行動を変容してもらうことで女性が『気に掛けてくれている』と安心感を得られるよう目指しています」
──更年期の症状など正しい知識を夫が知っておくことは、妻をケアするにあたって重要ですね。
「更年期の症状としてホルモンバランスの乱れによる肩こり、頭痛、不眠、肌荒れなどが挙げられますが、知識がないとそれらが更年期によるものと気づかず、女性が適切な治療を受けられなかったり、そこに至るまでに時間がかかることもあります。逆に、女性本人が診察を受けようとまで思い至らなくても、パートナーにちゃんと更年期の知識があれば『病院に行こうよ』と勧める後押しにもなるので、『よりそる』は男女双方が更年期について正しく理解していただくことにこだわっています」
──「よりそる」では毎朝1回、LINEで女性が体調に関するメッセージを発信できますが、メッセージを通じてパートナーの体調を共有した男性はどのように応じるのが理想ですか?
「ご利用いただいた女性の体験談として、メッセージを見た夫から『大丈夫?』と尋ねられ、思いやりを感じてとても嬉しかったというお話を聞いたことがあります。自分の気持ちを言葉にする場合、短くあっさりした文章だと冷たい印象を与えかねないので、単語だけで済ませず前後にしっかり言葉をつなげて優しく語り掛けていただきたいです。そうした心に寄り添う伝え方によって、女性の満足度はよりアップすると思います」
「そうですね。個人差もありますが更年期は45~55歳の10年間(閉経を挟む前後5年で、50歳が閉経の平均と言われます)に起きる症状で、その年代は子育てもあるし仕事も責任のあるポストを任され、さらに親の介護も始まる頃。ライフステージのさまざまなことが重なる時期ですが、夫婦がチームとして乗り切ることで負担の度合いは大きく変わります」
──ご自身の体験も踏まえて「よりそる」の開発でこだわったポイントはありますか?
「特に意識したのは男女のコミュニケーションギャップです。例えば当社インタビューで、男性に『妻の話を聞いてますか?』と尋ねると9割ぐらい『聞いてます』と答えた一方、女性に『夫は話を聞いてくれますか』と尋ねるとこちらも9割ぐらい『聞いてくれない』と答えたそうです。これはどちらかが嘘をついているわけでなく、『話を聞く』ということの定義が違うから。男性は文字通り相手の話を聞いていれば十分と思っていても、女性にとっては精神的に寄り添ってもらう「共感」も含めて『話を聞く』ということなんです。そうしたコミュニケーションギャップを交通整理し、パートナーの気持ちに寄り添うことが可能になるようなアプリを目指しました」
──コミュニケーションのすれ違いや意思疎通の不足は、夫婦関係に大きな影響を及ぼしますよね。
「夫が体調不良も含めて妻のことを気にかけていても、妻にその気持ちが伝わらず『私はあまり大切にされていない気がする』と思ってしまうケースもあります。特に、妻が更年期に差し掛かる年代の夫婦は結婚生活も長いため『言わなくても気持ちは分かる』と考えがちですが、やっぱり気持ちというのは表現しなければ伝わらないもの。とはいえ、いきなりお互いに向き合って話すとなると気恥ずかしいので、『よりそる』では夫婦で話し合うお題をLINE上に出しています。例えば『体調不良になったら、どんなことをしてもらえると嬉しいですか』というお題を通じてお互いの気持ちを伝え合い、そこから夫婦間に必要な決め事をルール化してもらえるよう意識しています。
他にも、女性に対して『こういう伝え方をすれば自分の不調がパートナーにも理解されやすい』といったアドバイスを行ったり、男女双方が更年期について学べるようこの時期特有の健康情報を提供しています。日本女性医学学会の医学書などをソースとした正しい情報を通じて男性に気づきを与え、そこから行動を変容してもらうことで女性が『気に掛けてくれている』と安心感を得られるよう目指しています」
──更年期の症状など正しい知識を夫が知っておくことは、妻をケアするにあたって重要ですね。
「更年期の症状としてホルモンバランスの乱れによる肩こり、頭痛、不眠、肌荒れなどが挙げられますが、知識がないとそれらが更年期によるものと気づかず、女性が適切な治療を受けられなかったり、そこに至るまでに時間がかかることもあります。逆に、女性本人が診察を受けようとまで思い至らなくても、パートナーにちゃんと更年期の知識があれば『病院に行こうよ』と勧める後押しにもなるので、『よりそる』は男女双方が更年期について正しく理解していただくことにこだわっています」
──「よりそる」では毎朝1回、LINEで女性が体調に関するメッセージを発信できますが、メッセージを通じてパートナーの体調を共有した男性はどのように応じるのが理想ですか?
「ご利用いただいた女性の体験談として、メッセージを見た夫から『大丈夫?』と尋ねられ、思いやりを感じてとても嬉しかったというお話を聞いたことがあります。自分の気持ちを言葉にする場合、短くあっさりした文章だと冷たい印象を与えかねないので、単語だけで済ませず前後にしっかり言葉をつなげて優しく語り掛けていただきたいです。そうした心に寄り添う伝え方によって、女性の満足度はよりアップすると思います」
実は男性からの誘いかけが多い!「よりそる」の活用法
──「よりそる」には女性用とカップル用のサービスがありますが、カップル用も女性から男性に利用を誘いかけるのが一般的なのでしょうか?
「ペアで利用する方は、実は男性からスタートを働きかけるケースが多いです。妻のことを気にかけているけど、自分のケアがあまりうまくいってないと自覚している家族思いの方たちが、自主的に『よりそる』の利用を思い立つのでしょうね。逆に、他人に強制され義務として始めるものは継続することが辛くなりがちなので、『よりそる』は自ら利用を決断し主体的に始める男性にフィットしやすいサービスとも言えます」
──夫が妻に「よりそる」の利用を誘う場合、スムーズな勧め方はありますか?
「注意しておきたいのは、女性にとって『更年期』という言葉の響きに対する抵抗感が強いこと。更年期サポートアプリとしてフィーチャーするよりも、『最近しんどそうだから、体調管理や健康情報を得るためにこういうアプリを使うのはどうかな』というふうに、“40代からの心身の揺らぎに対する見守りサービス”として誘い、男性が「力になりたい」と伝えると、女性も抵抗なく利用しやすいでしょう」
──更年期という言葉を前面に出すと抵抗感が生まれかねないということですね。では「よりそる」の利用を誘う理想的なタイミングはありますか?
「40代に差し掛かり女性に体調不良が見られる時期から利用を始める方が一般的ですが、できれば更年期より少し早めの30代後半から40代前半にかけて、仕事に家庭に忙しいパートナーが疲れ始めたかなと思えるプレ更年期から始める方が、更年期に向けていろいろ準備もできて理想的です。30~40代は生活も夫婦の話題も子ども中心になりがちですが、将来子どもがいなくなってから2人でどう暮らしていくか備えるためにも、夫婦がお互いの体調不良に対してどう向き合うか話し合うきっかけとして『よりそる』を活用していただきたいと思います」
──今後「よりそる」をどのように発展させていきたいと考えていますか?
「『よりそる』のサービスは更年期を対象にしていますが、他にも妊活などライフステージごとに“女性の心身の揺らぎ”は起こります。ただ、体の変化やそれに対する必要知識がそれぞれ異なっても、揺らぎによる心の問題については基本的に変わらないと思っています。将来的には『よりそる』のように夫婦間のコミュニケーションを円滑にするサービスを、女性のライフステージ全般に広げていきたいですね」
■女性のココロとカラダの見守りサービス「よりそる」
https://event.uni-que-inc.com/yorisol
<プロフィール>
高本 玲代(たかもと あきよ)
株式会社uni'que、女性のココロとカラダの見守りサービス「よりそる」事業代表。大手企業2社を経て、スタートアップヘルスケア2事業を手がける。その中で更年期を発病。この時期の夫婦コミュニケーションが更年期の症状を軽減する事を知り自ら実践し「よりそる」を開発する。2015年に米国MBA取得。
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「注意しておきたいのは、女性にとって『更年期』という言葉の響きに対する抵抗感が強いこと。更年期サポートアプリとしてフィーチャーするよりも、『最近しんどそうだから、体調管理や健康情報を得るためにこういうアプリを使うのはどうかな』というふうに、“40代からの心身の揺らぎに対する見守りサービス”として誘い、男性が「力になりたい」と伝えると、女性も抵抗なく利用しやすいでしょう」
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「40代に差し掛かり女性に体調不良が見られる時期から利用を始める方が一般的ですが、できれば更年期より少し早めの30代後半から40代前半にかけて、仕事に家庭に忙しいパートナーが疲れ始めたかなと思えるプレ更年期から始める方が、更年期に向けていろいろ準備もできて理想的です。30~40代は生活も夫婦の話題も子ども中心になりがちですが、将来子どもがいなくなってから2人でどう暮らしていくか備えるためにも、夫婦がお互いの体調不良に対してどう向き合うか話し合うきっかけとして『よりそる』を活用していただきたいと思います」
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高本 玲代(たかもと あきよ)
株式会社uni'que、女性のココロとカラダの見守りサービス「よりそる」事業代表。大手企業2社を経て、スタートアップヘルスケア2事業を手がける。その中で更年期を発病。この時期の夫婦コミュニケーションが更年期の症状を軽減する事を知り自ら実践し「よりそる」を開発する。2015年に米国MBA取得。
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