
【アジの燻製】サバだけじゃない!初心者でも簡単アジの燻製の作り方
目次[非表示]
- 1.燻製におススメの鯵(アジ)
- 2.材料
- 3.作り方
- 3.1.ソミュール液を作る
- 3.2.魚をソミュール液につける
- 3.3.水洗い・塩抜きをする
- 3.4.乾燥させる
- 3.5.燻製する
- 3.6.食材に火を通す
- 4.アジの燻製はディップにも
- 5.味も食べごたえも鯖に負けない“アジの燻製”に舌鼓!
家menな皆様、こんにちは。いつもご愛読ありがとうございます。
この連載を楽しみにしている皆さんはきっと大の燻製ファンで、日ごろから居酒屋で燻製メニューを探して注文していることでしょう。かくいう私も、居酒屋ではついつい無意識に燻製を探してしまいます。
よく見かけるのは、半身だったり、ポテトサラダに乗っかっている「鯖の燻製」。ノルウェー鯖の塩鯖を燻製にして、提供する前に炙って出しているお店が多いですね。
ノルウェー鯖の魅力は何と言ってもその“脂のり”。脂が燻煙されて黄金色に輝くわけですから、ノルウェー鯖の燻製は理にかなっています。
燻製におススメの鯵(アジ)
その一方で、アジの燻製はなかなか目にすることがありません。私は鯖も好きですがアジも大好きなので、とても残念に思っていました。
アジの開きは燻製にしてもおいしいのですが、一般的なアジの脂質含有量は3.5%と鯖に比べて低く、色づきが薄いので見栄えが良くない…というのが原因でしょうか。
ちょうどそこに、すごいアジが現れました。島根県浜田市の「どんちっちアジ」です。
どんちっちアジとは、島根県浜田漁港で4月から9月に漁獲される、脂質含有量10%以上でサイズが50g以上のマアジのこと。先日実施した魚介の燻製教室で浜田産のアジ、鯖、イカを使って燻製を作ったところ、どんちっちアジはサイズも色づきも、もちろん味も鯖に負けていませんでしたよ。
では今回は、燻製教室でのレクチャーを元に、魚介の燻製の作り方をご紹介します。
材料
好きな魚(アジ、イカ、サバなど) 適量
ソミュール液(作りやすい分量)
水 300㏄
塩 30g
砂糖 15g
黒コショウ 大さじ2
ニンニクスライス 1/2かけ分
スパイス お好みで
作り方
ソミュール液を作る
まずソミュール液を作ります。
水、塩、砂糖、ニンニク、黒コショウの材料すべてを鍋に入れて火にかけ、ひと煮立ちさせます。
ザルで漉して、冷やします。私はボウルの周りに保冷剤を入れて冷やしています。
魚をソミュール液につける
アジ、鯖は3枚におろし、イカははらわたを傷つけないように取って、ソミュール液に漬けます。
イカのはらわたも漬けましょう。
このとき、ソミュール液の分量は、魚の重量の1.5倍です。例えば、魚が100gに対してソミュール液は150gになります。
水洗い・塩抜きをする
2〜3時間漬けたら水洗いをします。その後、途中で水を替えながら塩抜きをします。ボウルに水を張って、10分おきに水を替えながら30分~1時間かけて塩抜きします。夏場は冷蔵庫を使ってください。
乾燥させる
魚の水分をキッチンペーパーで拭き取って、乾燥させます。冬場は外で干してもいいでしょう。夏場はキッチンペーパーに包んで冷蔵庫で乾燥させるか、写真のようにピチットシートを使ってください。乾燥時間は半日程度。
燻製する
いよいよ燻煙します。
今回のポイントは、チップの上に脂の受け皿を作ること。
まず、スモーカーにアルミホイルを敷き、その上にチップをひとつかみのせます。次にアルミホイルでお皿を作り、チップの上にふわりとのせます。
網をセットし、魚をのせて燻煙します。
鯖やどんちっちアジなど、脂ののった魚は燻煙すると脂が落ちます。チップに脂が落ちると煙が消えたり、焦げ臭くなったりします。それを防ぐために、チップの上にお皿をのせています。
フタをして中火にかけます。
フタのふちから白い煙が出て来たら、チップがこげ始めたサイン。ここで弱火にします。
弱火にしてから10分後、火を止めます。このサイトでは、弱火にしてからの時間を燻煙時間と呼んでいます。火を止めてからすぐにフタを開けないで、煙が落ち着くまで5〜6分お待ちくださいね。
燻煙完了。お皿を見てください。脂も落ちていますね。
食材に火を通す
そして注意! 生食できないものを燻製にした場合、必ず火を通してから召し上がってください。魚介の燻製も魚焼きグリル、フライパン、オーブンなどで焼いてください。
見事な黄金色ですね。
魚介の燻製は、塩漬け→塩抜き→乾燥→燻煙→焼く!です。
イカのはらわたは、おかずカップに入れて燻煙してください。これが本当の「いかくん」。市販されているおつまみのいかくんよりも、ずっとイカを感じます。
さすがはどんちっちアジ。アジの開きもおいしそう。
アジの燻製はディップにも
燻製にしたアジの開きは、とてもおいしいディップになります。
アジの開きの燻製を焼いたもの1尾分、クリームチーズ100g、レモン大さじ1、ケッパー大さじ1、ディルを好きなだけを混ぜて、バケットにのせて召し上がれ。
白ワインにも、日本酒にもピッタリのおつまみが完成。
島根県浜田港のお魚ということで、同じく島根のお酒、李白に合わせていただきました。
味も食べごたえも鯖に負けない“アジの燻製”に舌鼓!
どんちっちアジの燻製の感想は…こんなに食べごたえのあるアジは初めて!
鯖に負けない身の厚さ、でも味はアジ! 骨、ゼイゴが気にならないなどなど、大好評。大成功。
イカのはらわたは、味噌、柚子胡椒と合わせて、イカにつけて食べると最高です! もちろん鯖もおいしい。
飲食店の皆さん、燻製は鯖だけじゃない。燻製に向いているアジもあります。どんちっちアジです。お試しくださいね。
ちなみにどんちっちアジは三兄弟。アジの他に「どんちっちノドグロ」「どんちっちカレイ」もいます。いつか他の兄弟たちも燻製にしてみたいものです。
今回は燻製教室からのレポートということもあり、写真の撮り忘れが所々あります。申し訳ありません。アジ、鯖、イカの作り方はほぼ同じです。
燻製教室では、スモーカーを持っていない人も家に帰ってから再現できるように、簡易スモーカーとスモークチップをお持ち帰りいただいています。
そのデモンストレーションがこちら。6Pチーズですね。
みなさん、とっても楽しそう。よかったらぜひ、燻製教室にも遊びにいらしてくださいね。詳細は日本燻製協会ホームページ(http://www.japan-smoke.com/)をご覧ください。
また来月、お会いしましょう!