2人一緒は難しい!きょうだいの寝かしつけをスムーズにするためのポイント

2人一緒は難しい!きょうだいの寝かしつけをスムーズにするためのポイント

育児

目次[非表示]

  1. 下のお子さんが赤ちゃんの場合
    1. 下の子にセルフねんねを身につけてもらうのがカギ
    2. 上の子が起こせない場所で赤ちゃんを寝かせる
    3. ねんねトレーニング(ネントレ)を行う場合
  2. きょうだい全員2歳以上の場合
    1. 親にできることは睡眠への誘導
    2. 寝室でのルールづくり
    3. 別々のベッド(二段ベッド)を用意するのも有効
複数のお子さんを育てていらっしゃるご家庭では、お子さんたちを寝かしつけるためにパパやママの労力の多くが割かれていることもしばしばあります。

「赤ちゃんの泣き声で上の子が起きてしまう」「せっかく寝かしつけた赤ちゃんを上の子がちょっかいをだして起こしてしまう」「上の子がいるから下の子のねんねトレーニングができない」「下の子に授乳をしていると上の子がすねる」「2人で遊んでいてなかなか寝てくれない」などなど、お悩みのお声は尽きません。

そんなパパとママを困らせるきょうだいねんねトラブルをパターン別に分けて、それぞれの対策を乳幼児睡眠コンサルタントが解説していきます。

下のお子さんが赤ちゃんの場合

下の子にセルフねんねを身につけてもらうのがカギ

0歳は良くも悪くもまだ自分の意思が弱い時期。親主導のコントロールで入眠方法を教えて行きやすいのはこの時期です

上の子は赤ちゃん返りをするなど「ママを取られた!」と思っている時期であるため、それに加えて「赤ちゃんを寝かしつけるからあなたは1人で寝て」と要望されるとより拍車がかかってグズってしまったり、親への依存が強くなってしまったりしてうまくいかない可能性があります。

早めにセルフねんねを習得できる可能性の高い下のお子さんに、自分で寝つく方法を教えてマスターしてもらい、下のお子さんが寝た後の時間を上のお子さんを甘えさせてあげる時間として確保することをおすすめします。

上の子が起こせない場所で赤ちゃんを寝かせる

赤ちゃんが産まれてかわいい気持ち半分、親をとられてやきもち半分、という状態の上のお子さん。かわいさと嫉妬があいまって、寝ている赤ちゃんに手を出してしまうこともよくあります。

パパやママからすれば「もう!せっかく寝かしつけたのに起こさないでよ!」と怒りの火種になりかねません。こういった事態を防ぐために、できれば下のお子さんはベビーベッドに寝かせることをおすすめします。

お布団で並んで寝る場合、上のお子さんが簡単に手を出せないように(そして暗闇で間違って踏んでしまったりすることにないように)赤ちゃんのお布団をベビーサークルで囲ってあげるのも1つの安全確保の方法です。

ねんねトレーニング(ネントレ)を行う場合

■おすすめのトレーニング手法

きょうだいがいるご家庭でのねんねトレーニングの場合、ファーバーメソッドというトレーニング手法をおすすめすることが多いです(向き不向きは赤ちゃんの気質によって判断が必要です)。

親が寝室への入退室を繰り返す方法なのですが、寝室に入る時間は1分程度でそれ以外は寝室の外で待機するので、その時間に上のお子さんと過ごすことが可能です

■トレーニング期間中はきょうだいを別々の部屋に

メソッドと呼ばれる方法を用いたねんねトレーニングを行う場合、夜中も数分待ってから泣きへの対応をするのが基本ルールとなることが多いため、そういったメソッドを用いる場合は一時的に別部屋での睡眠にすることをおすすめしています。

その際、トレーニングをする赤ちゃんはいつもの部屋で、上のお子さんが別部屋へ移動して、パパかママどちらかが一緒についていってあげるのもおすすめです。日頃からパパが別部屋で寝ている場合、パパのところで一緒に寝るのが良いでしょう。
■同室の場合は寝かしつけの時間をずらす

ご自宅の間取り上、別部屋での睡眠が難しいパターンもあります。その場合は赤ちゃんも上のお子さんも同じ部屋で寝ることになるので、寝かしつけの時間をずらしましょう。下のお子さんをトレーニングしている間、上のお子さんにはリビングなどで待機してもらい、下のお子さんが落ち着いてから寝室に入るようにします。

その際、1人で待機が難しいようであれば、一緒に寝室に来てもらい赤ちゃんのトレーニングのサポーターをお願いしてみましょう。例えば「トントン係」や「シーシー係」など役割を与えてあげると、お子さんはパパやママに頼られていることに喜びを感じ、お手伝いをしてくれやすくなります。

きょうだい全員2歳以上の場合

親にできることは睡眠への誘導

お子さんが全員2歳以上と大きくなっている場合、親主導でコントロールするようなねんねトレーニングは難しくなります。意思も力も強くなってきて、お話もするようになってくるため、この頃の睡眠改善は“交渉ごと”になってくると考えましょう。

スムーズな寝かしつけのためにパパやママができることとして有効なのは、心と体を寝るモードにする睡眠誘導です。就寝の1~2時間前からはテレビを消して明かりを段々と落とし、激しく飛び跳ねたり興奮するような遊びは避けて、リラックスした空気をつくっていきましょう。

寝室でのルールづくり

親がいくら注意しても、子ども同士で大声を出して飛び跳ねて遊んでしまうこともあります。あれもこれも「ダメ!」と注意すると、子供も制限されるばかりでどう行動すればよいのかわからなくなってしまうので、「リビングではいいよ、でも寝室に入ったら静かにしよう」というルールづくりも良いでしょう。その際、リビングの明かりが昼間と同じように明るいと、本当に昼間のように遊んでしまうので、遊んでもいいけれど電気は暗くしていくことを条件にしてみるのもおすすめです。

リビングと寝室を別の目的の場所とゾーニングすることで、寝室を“ここは寝るための場所で遊ぶところではない”と脳が認識し、寝室に入って横になるだけで眠りやすくなるように習慣づくことも期待できます。

別々のベッド(二段ベッド)を用意するのも有効

寝ることをポジティブにとらえてもらうために、思わずベッドに入りたくなる環境をつくってあげることも有効な方法です。きょうだいそれぞれ好きなベッドを選び、好きなキャラクターの柄のお布団カバーやぬいぐるみを置くなど、自分だけの秘密基地を演出してあげることでベッドに入ってくれやすくなります。

ただし、二段ベッドを使用する場合、上段は6歳以上を対象とした製品がほとんどなので注意しましょう。また、どちらが上に寝るかなどで喧嘩になることもあり得ますので、購入前によくお子さんたちと話し合っておくことが重要です。
2人以上のお子さんにご飯を食べさせ、お風呂に入れ、寝かしつけるのは大変なことです。もしパパが、平日はママに寝かしつけまで一連をワンオペでお願いしているということであれば、ぜひママの日常をねぎらってあげてください。

また、休日にママの時間をつくるためにと1人のお子さんをパパが担当することもあるかと思いますが、ぜひ思いきって2人を引き受ける日も作ってみてください。ゆっくり1人でお風呂に入れるだけでも、ママの気持ちはリフレッシュできるかもしれませんよ。

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